金カム完結お疲れ様でした!
野田サトル先生、7年半に渡るゴールデンカムイ連載お疲れ様でした、また大変面白い話をありがとうございました!
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— ヤンジャン! (@ynjn_jp) April 28, 2022
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全話無料延長されてる!また最初から読み返したいな〜と思っていたのでありがてえ。
わたしは随分前にあった「100話まで無料!」の時に一度読んで、その数年後にあった全話無料開放の時にもう一度読み、そこからは最終話までヤンジャンアプリ使ってリアタイで追ってた……という感じのライトユーザーです。推しは家永と海賊房太郎と尾形。
その上でぼんやりと最終話に関する感想を書きます。実際の史実に絡めた話もします。でも深い考察とかはできないです。
全肯定の話しか見たくない方はここから先は読まないほうがいいかも。
いや、基本的には「面白かった〜!」て話ばっかりしてるし、別にお話や先生やキャラの否定をするつもりはないのですが、ほんの少しだけギャグとして取り扱うのに少々不安を覚える部分があった、みたいな話もする、ので。
では最終話の話。
こう、単純に、長年に渡って描いてきた世界観があって、あれだけ登場キャラクターがいて風呂敷もめちゃめちゃ広げてて、それを上手い具合に畳んだ……というお話作りの手腕に唸ってしまった。
あんなハチャメチャな展開の話(※褒めています)を文字通りの大団円で幕を下ろしたのが本当にすごい。
杉元は当初の目的通り梅ちゃんに金塊を渡せたし、昔杉元だと認識できなかった梅ちゃんは杉元のことがわかった。たぶん杉元の顔を認識する前の匂いの表現、あの時旦那さんの骨を持ってきた人=佐一ちゃんだった、て梅ちゃんが理解したんだろうな。そこも含めてすごく、杉元が報われたなあと思って。よかったです。
アシリパさんは終盤にかけて杉元との別離を拒みたい気持ちと、杉元の意思を尊重したい気持ちで揺れてて、それを「故郷へ帰ろう」という杉元の一言で解決したの、ウウーッておたくは唸った。もうアシリパさんと過ごす北海道の広大な暮らし、アイヌの文化は杉元にとって「故郷」なんだ……。帰りたい場所なんだ……。
それとは対照的に二人を置いて去っていく白石。遊郭に向かっていくところも含めて帰る故郷を持たない白石の表現として完璧だよ。これがゴールデンカムイ遊郭編ですか……。(始まらない)
そのあと怒涛の生者と死者の風呂敷畳み。
細かな一コマでネタを詰め込んで読者に考察や妄想をさせてくるの本当に上手い。考察などはたくさん世の中に出回っているので割愛します。個人的には家永が守った命がめちゃめちゃ増えてたことにじわじわきた。見てるか、家永……。
尾形の考察は簡単にできるほど彼のことをわたしは理解できていないと思うので、様々な考察を検索して拝見しています。ありがとう頭巾ちゃん。
鶴見中尉と共に海の底へ沈んでしまいそうな月島を引き上げてくれる鯉登、本当に光の男すぎる。鶴見中尉に一番心酔していたように見えた彼が最後あんなふうになるとは思ってなかったので、太陽パワーがすげえなと思った。太陽と月するな。おいやめろ。おたくはそういうのに弱い(クソデカ主語)
アイヌの文化を、和人と手を取り合って伝えていったという流れにしたの、おそらく野田先生の願いも込められているのかなと思いました。これからのアイヌ文化が正しく継承されて、アイヌの人々が不当な差別を受けることなく生きていける世の中。
すごく史実考証をしっかりなさってるお話だしフィクションの物語だから、それを史実そのままと捉えず、本当はそうではなかったというところにも目を向けられるといいなあと思います。
綺麗事だ、和人美化だ、と言う人がいるのもわかるんだよな。でもそこまで描いてはそれは歴史漫画になってしまって、フィクションを交えてあの時代を描いたゴールデンカムイという話からはかけ離れてしまうんだろうと思う。だから、ゴールデンカムイのラストとしてはあれでよかったんですよねきっと。
で、最後のシライシ金貨に関してなんですけど。
正直白石からの手紙には何も書かれてはいないので、本当に白石が東南アジア圏で王様になったのかはわかりません。まあ「東南アジアのどこかの島で王様になった」と書かれてはいるのでそうなんだろう、と読者は理解するし、争いの火種となる金塊は外に持ち出されたわけだし、房太郎推しのわたしとしては白石が房太郎の夢や言葉を覚えていてくれたのが嬉しかった。ありがとう白石。
ただ、この表現に問題意識を持ってる方が散見されるのも正直、わかる。ごめんな、大団円だ、白石ありがとう!白石やりやがった!で終わるところなんだろうけど。
史実ではゴールデンカムイの世界よりも少し先の話になるけど、白石の金貨に書かれていたビルマ語圏の土地は実質的に日本の植民地支配を受けていたことがある。大東亜共栄圏というやつですね。
構想としては「欧米からの植民地支配から独立し、東南アジアの皆で手を取り合って頑張っていきましょう!」て感じなんだけど、実質的には日本の従属国的扱いを受けていた、と言われてる。
そういう土地に、日本人の王様が誕生しました!というのをひとつのギャグとして取り扱うこと、やっぱりほんの少し危惧してしまうんだよな。今、まさにひとつの国が大きな国に飲み込まれそうになっている時代に。事実としてそういう歴史があった土地に。
別に批判したいわけじゃないんだ、めちゃめちゃ面白かった。でも、心にしこりが残る人もきっといる。たぶん、どんな物語であっても何も、誰にもしこりを残さずに終わることはないんだと思う。
だからなんか、単行本の加筆で上手くそこが飲み込めるような感じになると嬉しいなあ、と個人的には考えてしまう。楽しい雰囲気に水を差しているのも理解してるけど。これについては気になる人がいるのも本当にすごくわかってしまったから……。
でもさあ〜、白石ってそういう奴だよな。いやわたしが白石の何を知ってるって話なんだけど。美味しいところを持ってく。めちゃめちゃシリアスな展開をずっとやってきて最後は「綺麗な話」で収まりそうなところを、白石が笑いに変換してオチにする。ああ金カムってこんな感じだったな!て笑って終わる感じ。おそらく最後はスケジュールもかつかつだったっぽいのにそれを最後までやってのけた野田先生は強い。本当にお疲れ様でした。
とりあえず無料延長してもらっちゃったのでなんとかゴールデンウィーク中にまた読み返せたらいいな〜と思います!まあ暦通りのお休みなので10連休とかないんですが。
単行本の加筆も見たいからとりあえず最終巻付近はKindleで買おうかな……本当は全巻欲しい。富豪になりてえ。
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